楽亭茶飲み話

更新と雑談

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太陽を曳く馬(3)

本日のヤマ:
怖ええええええ!!!!!! 久しぶりに、おっそろしいものを読みました。(第6章:<対象a>、もしくは自由へ)
精神の人体実験……330頁の末永の描写など、背筋が寒くなりました。
なんというホラー。刑事の合田さんが出張っておいて、この話がただ討論で終わるはずはなかったのでした。そりゃそうだ。しかし、サンガの皆さんの繰り出す言葉の洪水に疲れて油断していたので怖さ倍増です。しかもこういう怖さが来るとは…。やられた。そして、事件を追い、あれだけの言葉に耳を傾けた果てに、たどり着いたのはここか…という合田さんの徒労感のようなものが、読者にもどっしりのしかかってくる仕組みです。
そんなこんなで本庁に帰り、「いみふめい(意味不明)」の5文字の並び順は60通り、そして仮名50音を並べた場合、並び方の可能性は3億1千2百5十万通り…なんて電卓叩いて計算してる合田さん。あまりに心配で、助けて加納さん!…と思わず心で叫んだら、帰宅後自分で加納さんに電話したので、心底ほっとしました。電話の向こうであれ、いてくれてありがとう。いざという時に居てくれる男、加納祐介。電話口で泣かれたときの、加納さんの心情やいかに。そう思うと、距離感の効果に唸らずにはいられません。たった一行の記述が、かえって妄想を呼ぶ高村節炸裂…!!(そうなのか) ほんと、この関係を、世の一般読者は何と見ているのか。私にとって、最大のミステリーはこの点に尽きる。真面目なファンの方すみません。
そうして読み終わった今となっては、ちょっと呆然としつつ、合田さんと加納さんはもちろんですが、ひとり歩く彰之さんの今後のご多幸を願うばかりです。この人の人生は案外長そうです。こういう生き方もあるか。そんな風に思わせられる人物が多いのも、高村作品の魅力でありましょう。いや、決してまねできないけれども。

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